大地(一) - 書評あれこれ~

あらすじ 大地(一) 読書感想文

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解説あらすじ・読書感想文・解説 パール・バック著「大地(一)」新潮文庫

わずかばかりの土地を耕して生きる家族が一日を生き抜くために必死になって働く姿が描かれています。

《「旦那様ー奥様!恵んでくださいまし。ひもじい子供をお救いくださいまし」》P109
《「飢死にしますと言いながら、お前たちは、その同じ口で笑ってるのか!馬鹿ものめが!そんなら、ほんとに飢死にしちまいな!」》P110

 阿欄は通行人に物乞いをしてお金を得ようとする。
 しかし、遊び半分なってきた兄弟を阿欄は激しく顎を殴りつけて怒った。
 慣れた手つきで物乞いを平然と行う阿欄の姿が数々の危機を乗り越えた強さを感じる。 

《「女の子よりほかに売るものはありません」
 王龍は息をのんだ。
 「いいか、おれは、子供は売らんぞ」彼は大声で言った。
 「わたしは、売られました」河蘭は、ゆっくり言った。「わたくしをあのお屋敷へ売ったからこそ、両親は故郷へ帰れたんです。」(中略)
 「わたし一人だけなら、あの子を売るまえに殺してしまいます。-わたくしは奴隷に使われてる奴隷でしたもの。-ただ、死んだ娘は一文にもなりませんからね。
  あなたのために、あの子を売りますーあなたを故郷へ帰すために」》P125

 自分の土地に帰りたいと願う王龍に対して河蘭が言った文章。
 「子供を売ればいい」と言っている。その言葉は荒々しさは無いが非常に力強いと思った。

《「それはいけません。わたしは、死ぬのですーいつかは死ぬのです。土地は、わたしが死んでも残ります」》P268

 土地を売ってでも河蘭の病気を治すという王龍にに対して河蘭が言った言葉。
 土地を売ってはいけないという、河蘭の切実な叫びが胸を討つ。

 王龍と阿欄は土地を耕してやがて、借りていた立場の黄家の土地を最終的には買収するまでに至る。それまでの土地を耕して強く生きる姿が印象的でした。
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