坂口安吾著「堕落論」角川文庫 - 書評あれこれ~

あらすじ 坂口安吾著「堕落論」角川文庫 読書感想文

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解説あらすじ・読書感想文・解説

堕落論 (280円文庫)

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坂口安吾著「堕落論」(堕落論)角川文庫を読みました。堕ちるからこそ人は救われると言う言葉は、衝撃的でした。そんな著者のアウトローの生き方が文章から染み出てくる作品でした。
 
《人間だから、堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。だが人間は永遠に堕ちぬくことはできないだろう。なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄の如くでは有り得ない。》P118

 この本の中で有名なセリフ。「人間だから、堕ちる」と言っている箇所から、周囲の目線など互換せずという雰囲気が出ている。「生きているから堕ちるだけだ」と言っている箇所は、世評に迎合しない著者の性格がよく出ている。

《生きよ堕ちよ、その正当な手順の外に、真に人間を救い得る便利な近道が有りうるだろうか。》P116

 なんとも力強い文章なのかと思いました。「生きよ堕ちよ」の部分に著者の感情が凝縮されており、なんとも経験したことがない言葉の力強さ、重さを感じる。

《けなげな心情で男を送った女達も半年の月日のうちに夫君の位牌にぬかずくことも事務的になるばかりであろうし、やがて新たな面影を胸に宿すのも遠い日のことではない。人間が変ったのではない。人間は元来そういうものであり、変ったのは世相の上皮だけのことだ。》P106

 世間に迎合しない著者の生き方が良く伝わる文章。位牌にぬかずくことも事務的になるといっているように、人間の無情さを痛烈に批判している。綺麗ごとを言っても人間は所詮そのようなものだという感が伝わってくる。
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