日垣隆「つながる読書」講談社現代新書 - 書評あれこれ~

あらすじ 日垣隆「つながる読書」講談社現代新書 読書感想文

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解説あらすじ・読書感想文・解説 日垣隆著「つながる読書」講談社現代新書

 「文章の面白さ」について、三つの視点を挙げている等、「商品として面白い文章」を創るために自らが意識していることが綴られています。著者がジャーナリストという立場であることからいかに「面白い文章」を書くための本の読み方が著者の経験の中から語られています。

《私の場合、「事実の面白さ、解釈(著者の意見)のおもしろさ、文体(話術)のおもしろさ」この三つのいずれかの観点で文章を書くようにしています。これは作家によって違ってきますが読んでいて、文句なしにおもしろい本があったら、三つの点のうち、どの点を自分が「おもしろい」と感じるのか考察してみると、新鮮で役に立つ発見が必ずあると思います。難解な文章であっても、そこに驚愕の事実があれば「おもしろい」と感じますし、既知の事象を取り上げていたとしても、その著者の解釈や意見がおもしろいということはよくあります。エッセイや小説など、「この作家が好きだ」という場合の多くは、文体や発想や着眼点のおもしろさに魅せられているからではありませんか。》

 文章の面白さというのは具体的に何なのか?というと殆どの人が答えに窮すると思います。この本では、無意識に行われている事を言語化して顕在化されているので、面白い文章を書くためのノウハウが豊富に盛り込まれていました。

《真実を知るには、幹と枝の両方を把握することが大切です。幹と枝とは、全体と細部ということです。どちらかがかけても本質をつかむことはできません。
 例えば、「今の大学生は、文章力・読解力が低下している」という全体的な状況があったとします。幹だけ見ればなるほど、そのとおりでしょう。しかし枝に目を転じれば、すぐれた文章力をもち、読解力も相当ある大学生は確実に存在します。そこで、「今の大学生は、文章力・読解力が低下している」が、「それはすべての学生ではない」という本質が見えてきます。》

 「物事を理解する」ことの方法について具体的な方法が描かれています。無意識で行われている事が具体的なノウハウとして言語化されているところが本書を読んで一番役に立った点でした。

《ものを売る商売に置き換えて考えれば、すぐにわかります。商品のどこが、どのように良くて、どう役立つかを的確に伝えられること、さらにその商品を理解し、深く考え、商品について自分独自の発想を付け加えられること。この二つができる人が、売れる営業マンとなります。》

 ジャーナリストとして文章を売り買いする仕事をしている仕事をしているからこその視点だと思います。漫然と読むのではなくこのような意識で読んでいく必要があるのだだなと実感しました。

 自らが「売文生活」と著書も出しているように、文章を商品として捉え、商品としての文章を作るための読書という視点で書かれている気がします。そのため、文章を商品として売り買いしている立場から、「商品としての文章」を作るためのノウハウが書かれています。
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